96年10月プラハを訪れたとき、市内の旅行代理店でカルロ・ヴィヴァリまでの英語日帰りバス(ガイドが英語で説明してくれる)の予約をしました。
日本でもチェコ政府の観光局を通して予約できるのですが、ちと高い。また、いったん予約すると払い戻しがきかない。面倒でなければ現地にてコトをすませるのがよろしかろうと思います。
さて、この日帰りバス・ツアーは思いの外面白い。
様々な国から旅行者が参加しているせいか、国際色豊かで色々の言語が飛び交う。英語もアメリカ語、キングス・イングリッシュ、オージー英語、カナダ英語、北京英語(?)と実に多彩。
乗客の中にドイツ人やフランス人などもいたのですが、どうしてわざわざ母国語でもない英語・バスを選んだのか不思議だったので訊いてみました。(日帰りバスは英語のほかにドイツ語・バスもフランス語・バスもあるのです)
年の頃40代半ばでフランスのナントに住んでいるそのムッシュは、「フランス語の発音が聞きづらいし、文法の間違いも多いからしゃくにさわる。いっそ英語のほうがイライラせずにすむ」ということでした……。
カナダのバンクーバーから来たハンサム中年男は、自分の座席近くの同性すべてに「ゴルフ」の話をもちかけていました。
彼とはその夜偶然ホテルのエレベーター前で出くわした。
同じホテルに泊まっているのも何かの縁と思うのは我々だけではないようで、横にいる奥さん(太めのミス・マープル風。貫禄十分)が彼を制するまで延々とお喋りなされました。ふたりともオペラ帰りで、たまたまその時イタリアの著名なメゾ・ソプラノが出ていたので、彼女の歌はどうでしたか?と尋ねました。
どうやら歌の間は居眠りかなにかなされていたようで(オペラから歌を取ったら何が残りましょうや。序曲と間奏曲しか残らないではありませんか)、しきりに国立歌劇場の内装の絢爛にして豪華なありさまの説明を、特にシャンデリアが見事であったことを力説されておられました。
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