62      党首討論会
 きょう7党首の討論会があった。国会の代表質問とはちがい、7人がテーブルに横並びに座って相互質問形式だった。たしか3時間半に及ぶ討論であったから、全部はとてものこと見れなかったが、昨今話題の沖縄の地位協定問題にもふれていた。
 
 この種の与野党の議論で必ず追究されるのが靖国と憲法と失業対策。野党はこの3つしか話がないようである。
 
 小泉首相は上記・NHKの党首討論後、休む間もなく車で日本テレビに移動し、スタジオで待っていた女性100人との質疑応答番組に出演。党首討論では見れなかった沖縄からの生の詰問(まさにそれは詰問であった)が沖縄在住女性3人から投げつけられた。
 
 かいつまんで言うと、基地問題を何とかしろ、アメリカにへいこらするなということなのであるが、この沖縄女性の苦情はとても説得力があった。
 
 安保は安保、である。友好は友好である。沖縄の問題に話が及ぶと、なにゆえいつも歯切れが悪くなるのか。慎太郎さんの口癖ではないが、米国はいまだに日本を植民地であると思っているふしがある。
我が国の外務省は米国務省の東京出張所らしい。むべなるかな、私はその通りであると思う。
 
 日本の外交下手は欧米ではつとに有名で、日本人というと、金は持っているが交渉術は持ってないと見なされている、まことに腹立たしいかぎりだが。私なんかもたいして得意ではない語学で欧州人と議論する機会もあるが、無意識のうちにかれらが苦手とする細かい数字を引き合い出すので、「君はBankerですか」と嫌味を言われることもある。
 
 私などは金すら持っていないのにこの始末である。韓国にせよ、中国にせよ、イヤなものはイヤ、ダメなものはダメとはっきり言ってくる。その言っている事の良否はともかくとして、態度ははっきりする、それが外交である。外交の基本は、態度をはっきりすることであると私は常々思っている。
 
 相手がアジア諸国なら、態度ははっきりするくせに、と私はいつも不満である。それなのに相手が米国なら、態度がうやむやになるか、米国の判断待ちなのだから、腹の立つこと数十年に及ぶのである。
 
 
更新日時:
2001/07/11
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