23      12月1日
 
 ずいぶん以前香港のホテルに宿泊した時、部屋番号が1234だったことがある。12階の34号ということなのだが、当時「BALLY」ペニンシュラホテル店のスーパーバイザー&店長であったS君が1234はラッキー・ナンバーであると言っていた。そう言われて悪い気はしなかったが、きょう12月1日はとても良い日だった(12月3日は123の続きナンバーなので、縁起を担いで年末ジャンボ宝くじでも買おうかと思う)。
 
 関東大学ラグビー戦を連勝してきた早稲田が、決勝戦で明治を24ー0で破って優勝した。対明治戦のシャットアウト勝ちは、大正15年以来76年ぶりだそうである。12月15日から秩父宮や花園で全国大学選手権の幕が火ぶたを切って落とされるわけだが、今年の早稲田は強い。明治戦までの6戦で87トライは驚異的ともいえる。
 
 キャプテンの山下がひときわ目立って存在感をアピールしているようだ。マリナーズのイチローを骨太にしてさらに精悍にした感じのスキンヘッド男は、イチローよりはきはきとモノを言うし、声がいい。今年の関西は同志社が強いようなので、面白味も増した。
 
 そしてまた、きょうは愛子さまの満一歳の誕生日である。皇太子徳仁親王の繊細で情味あふれる心配りと聡明さ、皇太子妃・雅子さまの頭脳明晰、少なくともこれらを継承されておられるわけであるから、先がたのしみである。皇太子が天皇となられるのはかなり先の事であろうし、まして愛子さまが久方ぶりの女帝に即位される(その可能性はきわめて大きい)頃、私はすでにこの世にいない。
 
 その頃の皇室は、現在よりさらに開かれた皇室となっていると思う。今の英国の王室くらいには開かれたものとなっているのではあるまいか。愛子さまが女帝としてどのような皇室外交を展開していかれるか、みれるものならみてみたいのだが。
 
 英国やベルギーなどの王室は、国王あるいは女王の世襲制で伝統を守ってきたように思える部分がある。王室は過去においても文化や芸術をこよなく愛してきたわけで、王室や貴族の手厚い庇護のもとにそれらは守られてきたのである。世襲制が文化継承の一方法であるというのは穿った考えであろうか。
 
 この国は明治時代に入って以来、伝統や文化を破壊してきたきらいがある。明治政府による江戸の、江戸幕府の否定が破壊を促進したのかもしれないが、美しい伝統や文化まで壊すことはなかったろうに。味噌とクソはおのずと区別されるべきであろう。真に欧羅巴をまねるのなら、文化を保護せねばならなかったはず…と詮無い事を云うのも年寄りの繰り言か。
 
 誰が言ったか知らないが、「真の創造は伝統の熟成から生まれる」べきものである。21世紀は今後どういう展開を示していくのであろう。
 
更新日時:
2002/12/01
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